「見どころ」のようなもの(楠野一郎)
自ら制作のほとんど全てに携わった第一回公演『マイルドにしぬ』ではゾンビ女優、宇宙人、花柄スパッツ全開のキテレツ女等、どこにも見せたことのない役を嬉々として演じきった水野美紀。
今回も変形のオムニバスということで、演じるキャラクターは千差万別、間違いなく「ここでしか見られない水野美紀」がはじけるステージに。
しかも今回は共演の一人にコント界の第一人者、バナナマンの設楽統を迎えてのガチンコ対決。
設楽がバナナマンのライブ以外で、しかも個人として舞台に出ることは初めて。
水野美紀が数年前から「舞台役者としてもすごい才能。共演したい!」とラブコールを送り続けたお笑い界きっての演技派が、ついに舞台 登場!
さらに今回は3人芝居。
玉置孝匡(ペンギンプルペイルパイルズ)は、水野美紀とは「ワンマン・ショー」以来の再共演。稽古場でちょくちょくミニコント的なことになり、「ここはちょっと抑え目で」と演出の倉持裕に止められていたという二人。
今回は誰はばかることなく、笑いに振り切った絡みが見られるはず。
演出はピチチ5の主宰にして、最近はダンダンブエノ(脚本)、マンションマンション(作・演出)等、外部での仕事も急増中の福原充則。
脚本は水野美紀と共にプロペラ犬の主宰であり、座付き作家でもある楠野一郎。
「ジャージマン」という謎の男と、彼に翻弄される男女。彼らの滑稽かつ不条理な物語を軸に、物語は数本のオムニバスで構成される。
演劇というにははみ出しすぎ、コントと言い切るのは引っかかる。そんなハイブリッド(混血)種・プロペラ犬としか言いようのない世界が今年も展開される。
はず。です。
たぶん。